第2日

朝希望していたパンが想像以上に美味く、やはりパン食の盛んな土地柄だけのことはある、などと感心した。検査としては脳血管造影CTだった。造影剤がながれると熱い感じがしますよ、などと、離島で造影CTを自ら撮影するときなどさんざっぱら説明してきたものだが、いざ我が身がうけるのは初めてであって(緊急入院したときもMRで造影剤を使用されたはずだったが、CT(ヨード系)はおそらく初めてのはずだった)、それなりに緊張しナースコールをもつ手に汗を握った。咳が出てしまったらアドレンリン0.3mgを筋注しなきゃ、でも今は患者だからオーダーできない・・・などと考えたが、杞憂に終わった。ただ、造影剤が血流に乗っていくとき、咽頭に「有機溶剤」の薫りを感じ、それに合わせて温かい液体が体内を駆け抜けていった。