専攻医6

ぐちが言いたくなる。

6月から中間医と研修医の先生が変わる。中間医はまったく新しいところから来るので、大学の電子カルテシステムがわからないはずである。

複雑なことばかりだ。

私たちは先のことを考えることを求められる。先のことは考えたくない。明日のことは明日自らが思い悩む。今日の労苦は今日だけで十分だ。

私は成長しているのだろうか。一般的な医師としての力はあまり増してはいないだろう。しかしなにかの流れで来たのだ。もはや目の前のことだけを考えるしかあるまい。先のことは考えたくない。多くの場合先のことを考えるのは不利益ですらある。

結局私はいつも同じなのだ。理知的でない。わけがわからないままに歩いている。わけがわからないまま求めて、あがいて、今こうして大学の当直室から東山を眺めている。わからない。私は正しいのかどうかわからない。人の普通歩まない道を歩きつづけている。私は正しく最後を迎えることができるだろうか。よい人生を生きたい。

彼女が結婚式は金がかかるねと言う。その通りだなと思う。しかしやれるだけでやるしかあるまい。

熊野の大神様、白山の大神様、何卒お守りください。

空谷子しるす